きょんきょん(地方議会・政党)

Twitterで選挙・政局関連の投稿をしているきょんきょん(@Kyonkyon_senkyo)のブログ。こちらでは議員の分類を下地にした地方議会の深堀り記事、政党の詳細情報を掲載します。選挙予想はnoteを見てね✩°。⋆⸜(*˙꒳˙* )⸝

国民民主党・高橋まり氏が東京15区補選で立候補断念…そのワケは?そして国民民主はどこへ…

 

補欠選挙の経緯

 東京15区の衆議院議員である柿沢未途氏。彼は柿沢弘治衆院議員の息子というサラブレッドとして東京都議(江東選挙区)、衆院議員とキャリアを進めた。国会議員になってからは若手でありながら、2010年代の目まぐるしい野党内での政局的対立の渦中にあって、ときには党内対立の引き金に意図せず手を掛けた。

 そんな柿沢氏も2021年には谷垣禎一元総裁の縁を頼りに自民党に入党。早2年が過ぎようとしていた。しかし、2023年4月に実施された江東区長選をめぐって柿沢氏の公選法違反が明らかとなり、2023年12月に自民党を離党。同月末には逮捕され、翌年2月1日を迎えるとついに柿沢氏は議員の職を辞す。これを受けて東京15区では4月28日に東京15区補欠選挙を実施することが決定され、4月補選は長崎3区、島根1区と合わせたトリプル補選となった。

柿沢のTwitter(現X)のヘッダー画面

 これを受けて、国民民主党が8日に新人の高橋茉莉氏、日本共産党が13日に新人の小堤東氏、日本維新の会が14日に新人の金澤結衣氏の公認を次々に発表。とりわけ国民民主党代表の玉木雄一郎氏は、ここ2年にわたって激しく非難、中傷を続けてきた立憲民主党に対して、突如として選挙協力を呼び掛けるなど、同党の東京15区補選への注力は明らかであった*1

高橋が立候補を断念

 高橋氏は東京15区補選で同党の顔として選挙を戦うはずであった。しかし、24日18:00に門前仲町で予定されていた高橋氏の街頭演説会が突如中止され、日付が変わった翌日には立候補断念が発表されたのである。高橋氏のTwitter(現X)の投稿やInstagramのライブによると、立候補断念に追い込まれたのは、ラウンジ嬢として働いていた過去が原因であるという。

www.instagram.com

高橋茉莉氏のTweet、インスタライブのアーカイブが25日昼頃に削除されてしまったため、tweetの写真を掲載します。

 

 一方玉木氏は、同党がラウンジ嬢で働いていた過去があることのみを理由に立候補断念を要求することはないという。ここでは、どちらの説明が正当であるかの判断を行わない。玉木氏は週明けにも事実関係を公表するとしており、当事者一方の説明のみを根拠として立候補断念についていずれかの批判を行うことは、妥当であるとは言い難い。

何が問題か?過去の事例と比較して

 しかし、現時点でも判明していることがある。まず第一に、国民民主党の代表である玉木氏が職業差別的観念を否定しなかったことである。「ラウンジ嬢として働いていたことのみが立候補断念を要求した原因ではない」という弁明は、言い換えれば「ラウンジ嬢として働いていたこと立候補断念を求めた一因である」ということになる。これは職業差別的な発言であり、公党の党首としての資質に疑義を持たれても仕方がない態度といえる。

 なお、類似の事例として、日本維新の会上尾市議の佐藤恵理子氏が、過去に自らの際どい写真を販売していたことを理由に、彼女を除名したことがある。これは職業差別的理由に基づいて自党の政治家を排除した先例と言えるだろう*2

 次に、これまで批判を続けてきた立憲に対して選挙協力を持ち掛けるほど注力していた東京15区補選の公認候補が僅か17日で立候補断念に追い込まれたこと自体が、如何なる理由にせよ重大な党内カバナンスの欠如を示唆している。このことは国民民主党学生部員のTwitterアカウントからも同様の意見が発信されている。

 なお、このような短期間での公認辞退・立候補断念についても先例がある。2019年2月末、参院選を控えた旧立憲民主党参院比例候補として、弁護士の落合洋司氏の擁立を発表した。しかし、落合の過去のヘイトスピーチが問題となり、1か月後の4月初旬には公認辞退へと追い込まれたのだ*3

 このような擁立の背景には、当時民進党分裂と希望の党騒動の影響により、旧立憲民主党野党第一党ながら非常に小さな勢力となっており、参議院で旧国民民主党と激しい野党第一党争いを繰り広げていたことがあると考えられる。しかも、野党第一党として多数の候補者を擁立せねばならなかった一方、旧立憲民主党には結党の経緯から民進党経由の資金が入っていなかった。そのため党本部は手狭なふじビルであり、候補者の綿密な身体検査を行うためのスタッフも足りていなかったことだろう。

https://pbs.twimg.com/media/Do9F0AQV4AABj2H?format=jpg&name=900x900

立憲民主党本部が入居していたふじビル(当時)

 

 一方で、現在の新国民民主党にそのような事情は認められない。しかも、旧立憲の場合は参院選で多数の候補の擁立が求められる中で、参院比例の1名でのみこうした事態が発生した。その上、落合氏は自身のTwitterヘイトスピーチを謝罪しており、当事者間でトラブルになることなく、公認辞退が決まっている。

 しかし、今回の事例は補欠選挙という選ばれる候補者の数が格段に少ない状況であることに加えて、高橋氏は国民民主党の対応を批判し、大きなトラブルとなっている政党としての対応が拙劣だと評価するほかにない

国民民主党はどこへ行くのか

 ところで、国民民主党は直近2年間で他党との関係を次々に悪化させている。まず、2021年衆院選前後を境に、日本共産党との選挙協力を理由に立憲民主党を「立憲共産党」と揶揄するようになり、同党の反感を買った*4。しかも玉木氏は旧国民民主党時代には代表として共産党を含めた野党共闘を推進しており、自身のYouTubeチャンネルに共産の志位和夫委員長(当時)を招いたこともあった。玉木氏の突然の翻意と立憲への揶揄は、これまでの玉木氏自身の発言や方針と矛盾しており、ご都合主義的な意見表明だった。こうして立憲民主党日本共産党との関係は極めて修復が難しいレベルにまで冷え込んでいく。

 

youtu.be

 続いて、2022年の参院選では前原誠司代表代行(当時)と榛葉賀津也幹事長を中心に静岡・京都の両選挙区で両党の相互推薦を発表した。しかし、親自民路線を取りたい玉木氏や、UAゼンセン組織内議員の川合孝典参院議員などの反発で相互推薦は白紙撤回される。前原氏のお膝元である京都で国民民主が維新を推薦する方針は維持されたものの、協議をひっくり返された維新は激怒し、一時は統一会派の結成まで囁かれた両党の関係は悪化した*5

 こうした中で玉木氏は自民党との協力に大きく舵を切る。特に民主党政権時に制定された、ガソリン高騰時に税金を免除するトリガー条項の凍結解除を足掛かりに与党と協議をはじめ、予算案にも幾度か賛成するなど自民との協力路線を推進した。しかし、トリガー凍結解除を自党の実績として宣伝にフル活用したい玉木氏の意図が自民党に見透かされ、結局自公は凍結解除を認めることはなく、国民民主は協議離脱へと追い込まれてしまう*6

 結果として、玉木氏率いる国民民主党は立憲をはじめとする野党ブロック、第三極の維新、与党ブロックの自公とことごとく対立し、他党との協力が難しい状況に追い込まれている。かつて旧国民民主党で苦楽を共にした立憲民主党泉健太代表と大きな塊を目指す岡田克也幹事長だけが、辛うじて玉木氏に協力を呼び掛けつづけており、2024年2月上旬には泉-玉木両代表の会談の予定も報じられたが、玉木氏側の都合で結局見送りとなった*7

 他党との関係がこじれる中で、所属議員21人の小政党でありながら、国民民主党からは多数の離脱者がでるようになった。手始めに、国民民主党の有力な支援団体である電機連合出身の組織内議員だった(2022年参院選で落選)矢田稚子氏が首相補佐官に就任し、騒然となった*8参院選時に維新との相互推薦を白紙撤回し、親自民路線を取ったことで、維新との連携を目指す前原誠司の離党を誘発し、前原を含む4名の離党者を出した(彼らは新党「教育無償化を実現する会」を結成)*9。さらには先日も参議院で国民民主党と会派を組む上田清司参院議員が会派を離脱している*10

国民民主党離党後、新党結成を報告する前原誠司

 2017年の希望の党騒動を最後に、2010年代の野党が頻繁に内部分裂を起こす時期は終焉を迎えた。野党第一党立憲民主党は離党者を少数に抑えており、日本維新の会も2015年の分裂を最後に政党分裂を引き起こしていない。その中で、小政党でありながら離党者を多数出している国民民主党は異例であるともいえる。

 加えて今回の高橋氏の立候補断念に係わる告発と離党劇は国民民主党のガバナンスや候補者リクルートの問題点を露わにした。険悪な他党との関係、離党者や退会者の続出、そして党内統治の拙劣さ。多数の問題点を抱える玉木代表と国民民主党はどこへ向かうのだろうか。

【社会民主党】地方議員の動向(1) 北海道

1、概要

 2019年12月、立憲民主党枝野幸男代表(当時)が行った社会民主党への合流呼び掛け(1-1)、これを受けた社民党では合流の賛否について議論が交わされた。残留派と合流派の激しい路線対立の後、「立憲民主党・枝野代表からの『よびかけ』への対応」。骨子は「社民党を残し、社民主義の実現に取り組む」という選択と同時に「『よびかけ』に応え、立憲民主党へ合流し、社民主義の継承・発展をめざす」という選択のいずれも理解し合う」とする議案が臨時党大会にかけられ、賛成84、反対75という僅差で可決された。(1-2)

社民党に残留した福島瑞穂党首(出典:参議院)

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 この結果、社民党は多数の離党者を出し、そのうちかなりの割合で立憲民主党に合流し、政党内派閥である「社会民主主義フォーラム」を設立した。(1-3)(1-4) 本稿を始め、社民党所属地方議員の動向シリーズでは、2020年まで社民党に所属していた地方議員たちが、立憲への合流と社民の残留、そのどちらを選択したのかを扱う。

2、政治資金収支報告書の記載

 2020年分の政治資金収支報告書が2021年11月に公開され、公式サイトで所属議員を公開してこなかった都道府県連に関しても所属議員の確定が可能となった。

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 上記の画像は、北海道選挙管理委員会に提出された、「社会民主党北海道連合」の2020年分政治資金収支報告書の1ページだ。(2-1) 社民党北海道連に所属する議員については公式サイトやメディアの報道からは厳密に確認出来ないが、社民党は党所属の地方議員が都道府県連に寄付をするのが一般的であり、ここから所属議員を推定することができる。




3、社民党北海道連所属議員の動向

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 上に示したのは社民党北海道連に所属していた地方議員の合流に対する動向だ。所属議員4人(全員市議)のうち、根室市議だった波多雄志議員は2021年の市議選に出馬せず引退しているが(3-1)、残り3人は社民党に残留している。

(1) 長岡 充洋(ながおか みつひろ)

長岡充洋 室蘭市議会議員(出典:室蘭市議会)

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 1期目の長岡充洋室蘭市議は、市議会では立憲・社民の会派「市民ネット・むろらん」に所属している。(3-2)(3-3) 本業は自動車買取販売業で本人のTwitterなどに記述がある。(3-4)(3-5) 長岡氏については社民党に残留している明確な証拠は見当たらなかったが、立憲民主党の所属議員一覧に名前がなく、北海道の立憲民主党員の知人が社民党に話を聞いたところ社民党現職地方議員の離党は無かったとのことで、残留している可能性が高い。また、社民党の合流容認議案の臨時党大会可決が2020年11月14日であるにも関わらず、収支報告書によると同年12月21日に社民党道連に128,320円の寄付をしていることからも社民党に残る選択をしたと考えるのが自然だ。

(2) 富岡 達彦(とみおか たつひこ)

富岡達彦 名寄市議会議員(出典:名寄市議会)

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 名寄市議1期目の富川達彦氏も立憲民主党社会民主党系の会派「市民ネット」に所属する。(3-6)(3-7)国鉄マンであり、森林組合に務める傍らで廃線となった深名線の廃駅を活用し、妻の由起子さんと民宿「天塩弥生駅」を切り盛りしている。(3-8)(3-9)(3-10) 最近の更新も続く本人のFacebookに「社会民主党党員」との記述があり、現在も社民党に所属し続けていることが確認できる。(3-11)

(3) 宮田 団(みやた まどか)

宮田団 釧路市議会議員(出典:釧路市議会)

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 釧路市議の宮田氏も立憲民主党社会民主党の会派「市民連合議員団」に所属する。(3-12)(3-13) 48歳ながら既に5回の当選を重ねており、地元小学校のPTA会長も務める。(3-14) 2021年10月24日に自身のFacebook社民党比例代表候補の宣伝をシェアしているなど、社民党に現在も所属しているのは確実だろう。(3-15)

(4) 波多 雄志(はた たけし) 
 先に述べた通り、波多氏は根室市議会議員を務めていたが、2021年の市議選に出馬せず引退している。後継候補の存在は調査したが判明には至らなかった。社民党道連幹事長の浅野隆雄氏の投稿から、市議会議長を務めていた時期があることが確認できる。(3-16)

※ 滝口 信喜(たきぐち のぶよし)
 さて、政治資金収支報告書の掲載されている地方議員のうち、社民党の党籍がないと推測される唯一の議員が滝口信喜道議だ。滝口氏は元々民主党所属だったが、2015年北海道議会選挙の後、民主党会派ではなく新党大地系議員らと会派「北海道結志会」を結成したことで道連から離党勧告処分を受け、離党している。(3-17)(3-18) したがって、社民党に党籍があることは考えにくい。

滝口信喜 北海道議会議員(出典:滝口信喜公式HP)

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滝口紘子 室蘭市議会議員(出典:立憲民主党公式HP)

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 2019年の北海道議選では社民党の他、立憲民主党や国民民主党の推薦も得ており、野党系無所属ということが出来るだろう。(3-19) ところで、滝口信喜連合後援会事務所の職員だった滝口紘子氏が2019年の室蘭市議選に無所属で出馬し、大差でトップ当選している。(3-20)(3-21)

 北海道政界の政治資金収支報告書などについてまとめていることで知られるAmebaブログの道政アトラスは紘子氏を信喜氏の娘としているが、真偽は不明である。(3-22) しかしながら、同姓かつ、ちょうど親子ほどの歳差がある紘子氏が偶然信喜氏の事務所で働いていたとは考えにくく、何らかの縁戚関係にあると看做すのが自然だろう。実際に滝口紘子氏の事務所と滝口信喜氏の事務所は同じ建物に入居しており、Googleストリートビューで確認すると、山岡達丸氏、信喜氏のポスターが確認できる。(3-23)(3-24)

 さらに、信喜氏は民主系政党との関係を改善しているようで、2021年の衆院選には立憲民主党山岡達丸氏の選対本部長に就任した上、北海道新聞のインタビューに以下のように答えており、立憲民主党との距離の近さを伺わせる。(3-25)

選挙戦後半は政策の違いを明確に訴えたい。具体的には金融所得課税や法人税の見直しなど格差是正につながる政策、選択的夫婦別姓ジェンダーの問題など立憲でなければできないテーマだ。子育て世代の経済支援や国公立大学の授業料半減など山岡氏が子育て世代であるからこその政策や、新型コロナウイルス対策も引き続き訴えたい。

加えて縁戚関係が推定される紘子氏は現在立憲民主党に所属しており、以上の経緯から、滝口氏は社民党籍ではなく立憲民主党系無所属と考えるのが自然である為、筆者は所属議員とみなさない立場をとる。

4、まとめ

 社会民主党北海道連合の合流に関する動向は、オンライン上に情報が見つからない為、政治資金収支報告書を用いた推測が必要となった。しかしながら所属地方議員の動向を整理すると、北海道連は基本的に存続派であったと言えそうだ。

 今後もこのシリーズでは社民党の所属議員の合流についてまとめていく予定です。面白いと思ったら読者登録を、また、Twitter、noteでは選挙分析や政党の派閥、政局などについてまとめておりますので、ぜひぜひフォローをよろしくお願いします。

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【立憲民主党地方議員】社民党茨城県連の合流

 大した記事では無いです。立憲民主党との合流前まで社民党茨城県連に所属していた議員の動向についての備忘録です。よければ見てやってください。


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社民党茨城県連所属議員(合流前)の動向

 石松俊雄さん、飯田正美さん、菅谷毅さんは自治労系の議員です。全員合流派とされ、既に社民党を離党していますが、飯田さんは未だ立憲民主党に入党していません。飯田さん、菅谷さんについては組織内議員であることが確定しています。また、石松さんは自治労の支援を受けていることは確定していますが、本人は建設省時代の国土地理院に勤めていました。
 井坂章さんは国鉄労組出身、椎野隆さんはJP労組の退職者連合に所属しており、両者共に残留を選択しました。椎野さんは第24回参院選にも出馬していました。この時JP労組難波奨二さんを擁立し、19万票を得て当選しています。一方椎野さんの得票数は1万票でした。
 斯波元気さんは連合茨城の支援を受けていますが、行政書士で事務所を経営しており、労組出身ではないと見られます。
 
☆参考にした記事・サイト
・当時の社民党所属議員と役職
東京新聞 https://archive.vn/2ITNe
社民党茨城県連の魚拓 https://archive.vn/HwRdS

・現在の社民党所属議員(社民党茨城県連公式HP)
http://sdp-iba.net/member/member.html

・飯田正美氏合流派の根拠と離党者の数(茨城新聞)
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=16098432668968

自治労出身議員の根拠(自治労茨城)
https://jichiro-ibaraki.jp/link.html
https://jichiro-ibaraki.jp/i-jichiken/goannai.htm

・井坂氏国労出身の根拠(井坂章公式HP) http://www7a.biglobe.ne.jp/~isaka/t-2.html

・椎野氏JP労組出身の根拠(茨城新聞) https://ibarakinews.jp/hp/list.php?elem=senkyo&f_jun=15438068389793&elecid=15408801282341

・斯波元気氏経歴(茨城新聞) https://ibarakinews.jp/hp/list.php?elem=senkyo&f_jun=15752058675007&elecid=15502218588396
 
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【立憲民主党地方議員】第15回常任幹事会開催! 離党者と入党者の正体は?!

目次

① 党籍持ち新人候補者の当選と計算の齟齬    ② 離党者の正体                      入党者の内訳                         ③ 島根県の入党者                        ④ 大分県の入党者                    ⑤ 宮崎県の入党者

 

 2021年3月9日に開催された立憲民主党第16回常任幹事会(以下常幹という)の資料には、同党の地方議員数は入党13名、離党1名により合計1,182名とある。

①党籍を持つ新人候補者の当選

 しかしながら、2月24日開催の第15回常幹資料には地方議員数合計1,169名と記載されており、これに3月9日の入党13名、離党1名を足し引きすれば1,169+13-1=1,181(名)になるはずで1名分の齟齬が生じている。

 この差1名は2月28日に柳井市議補選で当選した党推薦の新人、平岡実千男氏が党籍を持っていることによると推測している。党籍を持つ新人の当選は「入党」に数えない為、計算にズレが生じているのだろう。

 

②離党者1名の正体

 さて離党者の1名だが、立憲の福山哲郎幹事長はこの日の会見で、「自治体議員の離党は奈良県で1名ありましたが、これは市長選挙に立候補されるということ」と語っている。この市長選に立候補する人物の正体は、奈良市長選への立候補を表明した柿本元気奈良市議。奈良新聞の記事奈良市長選立候補と離党について記載があったので間違いないだろう。

 

◇入党者13名の内訳

 本題の入党者13名は、先程の福山氏会見によれば島根県4名、大分県2名、宮崎県7名。ここからは彼らの正体を探りたい。

島根県の入党者

 島根県の4名については、その内3名が社民党出身者であることが判明している。社民党島根県連に所属する8名の市議は清水勝市議を除き立憲に合流予定だった。今回3名が入党した為、残る入党予定者は4名となる。

 

社民党島根県連所属議員一覧


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 残る1人の島根県入党者は奥出雲町議の大垣照子氏。同氏は旧国民民主党出身で、町議選の投開票日が4月18日に迫る中での入党となる。

 

⚠注釈

 2月24日の第15回常幹で大垣氏は既に町議選の推薦を得ている為、「その時に入党したのではないか」という反論が寄せられそうだが、福山幹事長の会見によれば2月24日(第15回)の入党者に島根県の議員は居ないことから、入党したのはやはり3月9日(第16回)の方が有力ではないだろうか。

 また、彼女が立憲民主党籍を持っていることは連合島根公式サイトの最新ニュースから確認できる。他にも立憲民主党島根県連公式HPにおいて大垣氏のふりがなが誤っていることから、最近加入した議員であることが推測可能だ。

※ 上:連合公式HP 下:立憲民主党島根県連公式HP
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大分県の入党者

 次に大分県の入党者2名だが、横光克彦衆院議員のTwitter浦野秀樹県議のTwitterに3月6日からの「新たな参加者」として御手洗秀光・佐伯市議、加藤正義・竹田市議が紹介されている。

 御手洗氏は社民党大分県連に所属していた議員であり、4月11日に投開票される佐伯市議選で公認を受けるために先行して入党した(3月9日の入党承認と同時に公認を得ている)。

 加藤氏は市議を4期務める78歳で、立憲、国民、社民いずれの政党にも所属したことがない。また竹田市議会の会派も社民党系の新風会ではなく清風会に所属しており、入党経緯は分からなかった。

 

⑤宮崎県の入党者

 最後に宮崎県の入党者。7名のうち2名は立憲の渡辺創宮崎1区総支部長がFacebook上で明らかにしており、いずれも社民党出身の岩切達哉県議徳重淳一宮崎市議だそう。

 2人とも渡辺氏の駅頭に参加している宮崎市選出の議員であるため、他の5名は市外選出議員と思われる。そこで社民党宮崎県連議員一覧を作成して他の入党者を探ってみたところ、満行潤一県議が既に入党していることが本人のFacebookから判明した。

 残る4名も社民党県連所属議員(19名)の誰かだと思われるが、情報の不足から特定には至らなかった。

社民党宮崎県連所属議員一覧

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終わりに

 3月24日常幹の入党者10名についても調査が終了次第、新たな記事として掲載致します。乞うご期待ください。

 

※参照(記事に載せきれなかった分)

島根県

社民党島根県連、合流8名中7名の根拠(朝日新聞)

社民党島根県連

立憲民主党島根県連

□宮崎県

太田清海氏合流派の根拠(朝日新聞)

宮崎県首長・議員一覧(宮崎日日新聞)

社民党宮崎県連

連合宮崎 統一地方選後半戦

満行潤一氏自治労出身の根拠(Amebablog)
福島勝郎氏自治労出身の根拠(Facebook)

森川春夫氏自治労出身の根拠(自治労公式HP10月)
富高友子氏連合宮崎支援の根拠(宮崎日日新聞)
水元正満氏連合宮崎支援の根拠(連合宮崎、わけもんTimes2月16日号)
河口吉弘氏の役職(宮崎県身連)

 

はてなブログを始めるにあたって

きょんきょんから皆様へ

 これまでTwitterにて、立憲民主党地方自治体議員の増減とその詳細についてや、地方議員の分類について投稿して参りました。

 しかしながら、情報量が膨大さに対してTwitterの130文字という制約が大きな障壁となっていること、多くの人に読んで頂きたいと考えていること、重要な情報を記録に残す必要性があることから、徐々にTwitterでの投稿に限界を感じるようになりました。

 上記3つの理由から、今後ははてなブログに政党や地方議会に関連する記事を掲載する形で発信をするべきだろうという結論に至りました。記事は順次執筆・公開して参りますので、皆様のご興味が向き次第読んで頂けますと筆者が喜びます。

 なおTwitterをやめるわけではなく、選挙・世論調査・政局などをメインに続けて行きます。今後とも何卒きょんきょんをよろしくお願い申し上げます。